夜に想う/静
誰にでもできることができない
そんな辛さを生まれ持った貴方に
かつての自分の姿を重ね合わせて
貴方が少しでも苦しくないように
願いは自己満足でしかないのだけれど
貴方が無事に生きてくれたらと
そう想い光の下に送り出した
まだ苦しそうに息をする貴方が
ここに戻ってこないように祈りながら
また会う日こそは微笑ってくれたらと
今でも心奥底で迷っている
自分の行いが愚かしくなかったのかと
自分こそが救われてやしなかったのかと
貴方を想う人の泪に報えたのかと
この選択は本当に正しかったのかと
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