ネジ/草野大悟2
 
そりゃあそうだろう。
 降ってきたんだぜ。
 俺には確信を持った過ちにしかおもえなかった。
 ひとつやふたつじゃない。
 無数といういいかたが正しければ、おそらく無数という表記の仕方になるだろう。
 鉛を貼り付けたような空にカラスの鳴き声が黒く満ちあふれ、見上げられるものすべてを覆いつくそうとする、その直前、それは降ってきたんだ。
 俺はなにも嘘で塗り固めた話を始めようとしているんじゃない。
 信じられないのであれば、さっさと立ち去ることだ。あなたたちがもっとも安らげるあなたたちだけの擬似安穏空間へね。
 だれもそれを止めやあしない。
 たとえ血を流す祝福であっても、だれもそ
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