いつか声をあげるときに/ホロウ・シカエルボク
 
の上です、ふと、わたしは、夕焼けの感覚が薄れているように感じました、自分の生首を持って、わたしはぼんやりとこれから向かうのであろう方向を見つめます、そのときふと、もしかしたらこの先この風景を見ることはないのかもしれないと思います、それは正しくもあり、間違っているともいえる感覚です、現象はすべて心が作り出すものだ、ふとそんなフレーズが脳裏をよぎった刹那、空が真っ二つに割れ、閃光が注ぎ込まれます、わたしはその裂け目にとてつもないスピードで飲み込まれていったのです―。

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