不燃/凪目
さめざめと排泄する人々
礼拝堂に
朝な夕なたなびく喘ぎ 歯ぎしり
名前を囲んで
名前を吐きかける
円 蠕動して堂々巡る、粘性の羽ばたき
その内で
いれかわりたちかわり おなじ顔が潰れては生える
耐え難い掻痒を抱え込んだ黄昏が来る
あなたは やがても
それからもない
八つ裂かれた痣に巣食ったまま
融解していく修羅
あなたは、
飢えを呼び、
歓びをなげうつ
警笛、祈祷
報復の一薙ぎ
腹と あばらの出た街々の
吐き捨てられた言葉を
脱臭してばらまく騎乗者、
私の頚椎に取り憑いた
最後の吐き気
徘徊する宿痾
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