予感/杏っ子
 
あなたを想うだけでこんなに私は幸せなんです。
え?そんな人他にいますか?
誰しもがそんな人を見つけられますか?
見つけられても思いが通じるのは稀だよね。
私だけが好意を感じて、私だけが運命と相性の良さを感じて私だけが恋愛のドツボにはまって、
これはなんというなんという罠なのでしょうか。
夢を描いてもいいですか?
夢はもう一度私を蔑むことなく好意の眼差しで見てもらえること、そのとき私たちの回りは確かに花園のようだったね。それはあなたも感じてたと思う。
あなたは幻想に幕引きをして、去ってしまったね。
私は壊れた砂の城に閉じ込められたきりの幽霊のごとく未練を引きずっているね。
花園があまりに幻想的でこの世のものとは思えないほどハッピーで芳しかったから私にそれが与えられるとばかり思ったんだよね。
まるで桃源郷がこの世に出現しそうだった私とあなが出会ったことによって、世界が始まりそうな予感がしてた。






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