東京オリンピックと影/番田
を尋ねた僕に若くて、やや垢抜けない女性警官が、「私知ってるよ」、と言ったのは、最近のようでいて、すこしだけ昔のできごとだった。
五輪を見ていると、スケボーや自転車のスロープ競技といった五輪らしからぬ競技がいつもやっていて、まるでエンタメを見ているかのようであった。マラソンと同じ金メダルとして扱ってよいのか、重さが異なるものにするのかを、ボブデュランのノーベル賞よろしく、結論は出ないというのに、考えてしまう。夜は光の無い、深夜で、でも、僕自身こそ、生きる意味についてを考えるべきだということを気づかされていた。
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