掃除/山人
かうのだが、月曜の朝は何かとバタバタしなければならず、気分転換に向かうこととした。
ネズモチ平登山口の大駐車場には雨にもかかわらず、二台の車が停まっていた。ヒメサユリという花愛で登山の適期でもあり、六月下旬ごろから山は流行った。まだ七月のはじめなので、天候に関わらず人が登っているのだろう。
管理棟内の一室には、パイプ椅子が使いっぱなしであちらこちらに散乱し、床は泥や何かの生き物の死骸が踏みつぶされた痕跡があった。女子トイレにはコバエが喜んで飛び回り、ボーリングのピンのようにトイレットペーパーの芯が並べられている。なぜか、男便所にはコバエがいないという謎についてはまだよくわからないが、トイレ
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