屋根の上に寝転んで 〜かみさまへの手紙〜/服部 剛
 
ばさんが
瓦屋根(かわらやね)に降りて
三枚のふとんを敷きました。

窓から顔を出す僕は
道と川をふわりと飛び越え
おばさんの姿が消えた
瓦屋根の上に立ち
お父さんとお母さんのふとんにはさまれた
小さいふとんの上に身をうずめ
大の字に横たわり
あたたかい日の光を全身にそそがれて

額にかざした手の向こうの青空には
いつかの微笑みが
太陽の顔に浮かんでいた




























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