欲しいものは/こたきひろし
欲しいものはたえず持っているつもりだけど
時々それを忘れてしまったりしてしまう
事がある
気になる女性は周りに何人かいるのは否定できない
だけどその彼女達をいくら欲しがっても
我が身のそばに寄せて蒐められる経済力も
男の魅了と若さも持ち合わせてはいない
ただただ男の本能と
衰えない性欲を持て余しているだけだ
欲しいものを
ひたすら欲しがっても
足元ふらつかせて
下手すると
転ぶのがせきのやまだ
嫁には殺し文句を何年も前に言われている
あんたってちっとも上達しないわね
いつかは上手くなるかとがまんして待ってたけど
いつになっても下手くそ
もう悪いけどメイク・ラブするのはやめるわ
って容赦なく一太刀で切られたのだ
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