早朝の散歩から/
山人
ことのある水同士が、再び同じ場所で出会ったりすることもあるかもしれない。しかし、水はそのことを特に意識するでもなく、下方へ下方へと流れていく。そこに彼らの意志があるわけではなく、沈黙の引力によって移動しているだけなのだ。はじまりは終わりを迎えるが、終わりは終わりではない。次のステージへ向かうプロローグでもある。そのために沈んでいたままではならない。そのことはわかっている。川の水に様に、また元に戻ってこれることを祈るのみだ。
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