ローカルな回転/空丸
ローカルな回転
星が一回りし 年があけた
宇宙飛行士は軌道をまわりながらアイデンティティを確かめる
あたりは冬で
ぼくは炬燵に入って蜜柑を食べる 方言で
人々はたくさんの比喩を背負って行き来する
水曜日の鳥たちはぼくたちより早く目覚め羽をつくろっている
島からでることもなく
再び まわり始める 標準語で
入り組んだ路地
規格外が次世代の規格をつくる
と起死回生の物語を語られても
腹が減っていては
自分に素直になれない
陽が昇っても 陽が沈んでも
その時 その時 小刻みな減り張り
なんだかんだいっても 選択です
偶然に対
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