Delete/
TwoRivers
削除しても削除したという事実だけが
追加されていくわたしにおいて
忘却さえも記憶の一部となる
無表情の女が追いかけられて
空回りしていく足元
もうだめだと思ってからの記憶は
今日も削除されている
駆け抜けた深夜
一日が終わる朝
もう安心していい
わたしはノイローゼだから
枕元の細い糸のように
確かな道筋はつながっている
戻る
編
削
Point
(4)