背の高い幹/pur/cran
 
風が吹くたびに揺れ動き
伸びるだけの日々に
罅割れた腕を見ては
幼い頃を懐かしむ

我が横を過ぎ去っていく鳥よ
どうか覚えておいてくれ
この身が朽ち果てたところで
お前の止まり木はなくならないが
私はそこにあったのだと

そうして足元の小石をこつんと蹴り
猫は欠伸をして眠りに落ちた
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