社会の/
こたきひろし
この社会の思わぬ方向から
誰かの吐いた唾が飛んできても
畜生
って悔しがるだけの
よわむし意気地なしの俺が
いた
俺の体を四六時中巡っている
俺の血が
情けない野郎だって蔑んでも
痛くも痒くもなくなってた
俺の負け犬の魂
面白くも何ともねぇんだよ
俺の心臓はただのポンプなんだ
さっぱり電気が
流れなくなってた
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