地獄の遠近街/道草次郎
 
硝子で以て光はウインクを、


睡魔の指が詩をしめ出すうすぼらけ。


人は、


ゆえなく等価交換の温泉に浸かる猿である。


雪渓に紅白のクレーン車かぶさる


遠近法の、


魔法街に棲んで久しい我。

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