おはよう詩集/道草次郎
「おはよう雨さん」
細かな雨の
パラパラの
春の西風に煽られの
窓にカツカツの
それは
とてもとても
うつくしなじかん
ふふふ
半分ヤドカリ
半分孤独
まだ
未明のことでありました。
「栞」
絵本の柱に身をかくし
「狼だそー」っておどかそうとしたら
オナラでお返しされた
星、かな。
父はね いつでも童話の栞
それから
すこし短足なタヌキさんです
「宝石ぴりり」
指さされ
わんわん言われた
宝石ぴりり
春の朝
「しろくまさんのオマル」
しろくま
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