詩の日めくり 二〇一五年七月一日─三十一日/田中宏輔
 
振り返り、顧みることが
なぜ、禁じられなければならないのでしょう。

わたしは振り返ることでしょう。
きっと顧みることでしょう。

たとえ、この身が塩の柱となろうとも
振り返り、顧みずにはいられないでしょう。

たとえ、この身が塩のはっ……


二〇一五年七月二十九日 「うんち。」


  中也さん、ごめんなちゃい。

ホラホラ、これがわしのうんちだ、
きばっている時の苦痛にみちた
このきたならしいジジイの肛門を通って、
ものすっごい臭気をともないながら
ヌルッと出た、うんちの尖端(さき)。

これでしまいじゃないぞ、
まだまだつづく、
臭気
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