だいたい俺は卑怯で醜い人間だ/道草次郎
 
こころはなんて無様なんだろう
夕方になってようやく一息つけるなんて
ぼくはとんでもないろくでなしだ
みんなが活動してるときになんにもしてやしない

たしかに詩というものを以前よりはちゃんと考えるようになったが
だからといって生活はよくならない
はめつしかないのだ
じっさい金がないのだ
そして金がないよりもっとひどいのは
憂鬱がどっかへいってくれないこと
それにしてもぼくという存在はまるで不快なごみのようだ
きょうだって何度もそう呟いたんだ
じっさいに声にだして

何はさておき
仕事をさがさなきゃあならない
ぼくはあとがない
詩はすばらしい
しかし働かなきゃぜん
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