一行詩/道草次郎
 
「メタモルフォーゼ」

虹翻って、音楽。


「砂埃と漂白」

短距離走、すな わち校庭のブリーチ。


「シチュエーション」

引き潮、はだし、見つめ合う、空踏むサンダルよっつ、否みっつ、波間に。


「移動」

ノブに手、星海。


「幻視」

波、蛍草群れ咲く一面の思念。


「記憶」

河床の舌、模写された胞子の解剖医。


「茶屋」

未明の暖簾、満足の主人。





戻る   Point(1)