【批評ギルド】『リフレイン』ワタナベ/Monk
 
あり、それぞれに奏でられる
ベースとドラマがある。これは憧れの世界、舞台なのだ。フィクションかどう
かは置いておいて、少なくとも僕にとってこれは憧れの世界であり、ベースの
奏でる独特のリズムをバックに展開するドラマというのは僕の浪漫をくすぐる。
実際はドラマというほどの物語が書かれているわけではなく、ある1シーンが
切り取られているのだが、1連目はただリアシートに女がいて車内のカーステ
でベースが鳴っているだけ。でもベースの威力は大きい。これはタクシードラ
イバーで、リアに乗る女がミラーごしに映る、夜の銀座あたりか、車内にある
種の緊張感、ベースとの調和。いいじゃん。
2連目はう
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