ある平日の昼下がり/
愛心
今朝干した洗濯物が突風に煽られて
木漏れ日みたいに薄暗い部屋を照らした。
胡座をかいた膝の上で
喉を鳴らして乳を飲む子どもの
丸い額を撫でて
彼女の伏せた睫毛の先が
枝分かれして白く光ってた
エアコンのノイズがはっきり聞こえる程に
静かな箱の中
二人きりで
閉じ込められたような
まるで世界にふたりぼっちみたいねと
その小さな手に唇をよせた
戻る
編
削
Point
(1)