隕石のながい尻尾/道草次郎
 
の入り口とおぼしき場所に一冊の古びた革製の本が置いてあるのが見える。その本には、不釣合いの真新しい帯がついており、そこには細かい横文字で次のように書かれていた。



 「最後の詩、その書き方」―本書を手に取られ
 た誉れ高き詩人のみなさん!その鬱屈とした
 詩作に対する危機感を解消して差し上げます。
 つきましては本書第四ページの解説からお読
 みください。なお、本書が刊行されましたの 
 は、今からちょうど六千五百万年後にあたり
 ます。そう、あなたの一度目の死その日です」





「贋古詩」

おおっ、
壜詰めされし北極星よ。
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