なんでもないもの/道草次郎
 
すりぬけて飛び込んで来る
子どもたち

なあぼくは
少しふらふら

地平の奥の方
とどろく懐かしい雷のにおい

吹いてもかぜに
転がれない石もある

何かを見失っていたのではない
何かが
ぼくらをみうしなっていた

虹色のリボン
意味に意味なんていらない

いつまでも柔らかなままの
旅びと
砂の時計

ただ
いちめんのひまわり畑
いらない
おしまいもいらない
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