5/船田 仰
 
きみは正しいことと素敵な痛みだけのこして
ぼくより5cm高い話をする
鴨川の音を受け止めるまぶた
もう
ねむたくて

ぼちぼち消え始める灯りのなか
カラーのない誘惑に遮られて
息も出来ないくらい透明な春
そのにおい
きみは信じてる、ぼくの信じてるものが
ほんとは信じるに値しないようなものでも
一硬貨で請け負える時間は限られてる
迫害される弱さをきみにあげよう
つまらないものです
それぞれ確認するはきっと、みじめな正しさを
ねむたいんだ
きみは過ぎて行ってしまうね
永久にオレンジを背負った階段の真ん中で
ぼくは5mmだけ笑うことにする
測れるものならねえ
きみを抱きしめるんだろう
つまらないね
多分











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