逃避行7/
木葉 揺
いったいどこに連れてかれるのか
路地という路地
通り続けて何時間
今までになかったことが
起こっているのは確か
とにかく一人では
起きなかった事件
それでも自分の意思が
なかったら
感じなかった鼓動
いつまでも夜で
さすような月光が
追いかけてくる
逃げている確かに
希望に向かって
少しの恐怖がなければ
希望なんてたいしたことない
だから今は
路地という路地をすりぬけて
月光にささりそうになって
はしりつづける
答えが出ると信じて
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