限界のイメージ/
ひだかたけし
無力だ
私は徹底して無力だ
感覚から離れようとして
認識の限界に触れ
虚しく知覚映像を貪る
魂は未だ自立せず
背を正して待機する
思考の直観の領域に
鮮やかな夢を見て
意識は半ば虚脱して
己の前に立ち現れる
様々なイメージと戯れ
そうして
沈黙の前に立つ
生々しく、生々しく
沈黙に 触れる
無力だ
私は徹底して無力だ
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