ラピスラズリのスケッチ、他/道草次郎
 
にあてたら、こぼれる太陽のようにわらったこと。星は、いつでもどこかの夜のよだか。ならば父も、いつでも何かの本の栞でありたい。

夜、枕をただし、いつもより僅かばかりおもむろに寝る。星。


「命脈」

いっとう屑の中の屑になり仰せ、おまえはおまえの湖となる。この聲も能面の手触りだ。おまえの系列は、うどん粉病を気にかけることと、ヴァレリーの歴史的神経とに架かった虹でもあるのだ。

咳をすれば、小鬼やら玲瓏の御影石やらがドシャっと出てくるが、痰ならば子規なのだ。だから、おまえの示準化石はやっぱりアンモナイトではない。それは、色褪せた青いプラスチック容器の化石かも知れず、若しくは無人島
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