永遠を頭上へ/中田満帆
指を、
むすんで、
膝を、
ひらいて、
まだ足りないと、
いやいやをする子供ら
頭のうえにつくった輪っかに
映像がひらく
神になれなかったもののために、
洗礼盤をうち毀すひとり農夫
(わたしは手斧にいったんだ、おまえにできるのはそれだけのことと)
そしていっぴきの犬が
雨とかぜに荒らされた、
土から土へと、
移ろい、
そして眼をつむって、
永遠を頭上へ、
据える
手を、
たたんで
頭を、
閉じて、
まだ語らないと、
いやいやをする大人たち
夢の隠語にあきたらず、
永遠の隠語を求め
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