詩を書く人へ/道草次郎
その一行一行で
鯨波の浜の端まで傷付いてきたのだから
癒しえあげるの
それって読むだけで足りるの
かな
ぼくは詩の本懐は理解してはいる
根気という名の誠実な愛が欠けてるだけなんだ
でももういい
泣き言はやめにするから
その一行に込めた風とたんぽぽは
春風の死んだ栞だから
君が君自身や
君の大事な人を大事にしてくれたなら
ぼくは君の詩をちがったふうに
もしかしたら
逆さまから読むかも
霊長類のやさしい風説があるよ
いつか一緒に風下へながせたらなあって
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