げんじついま、こんな具合である/道草次郎
いきていてはいけない
と
きょうだけで26回思い
しぬわけにはいかない
と
きょうだけで26回思い
いま
時計の音
だけが聞こえる
あらゆるものを
よごす
手
などと中途まで書いて
難民キャンプの話とらい園の話を
母にふられ
母もすれすれの道を歩いているのを
感じる
口許まで
ずっと神谷美恵子と犬養道子を読み
今も講話をひっきりなしに聴いているんだと
せり上がったが
留め
飲み下し
だまって電話をして
きょうは不整脈の調子がわるいからと
休みの電話をいれる
この口をつき
でることばはくさってないものはなく
もとつまの
母はレッカ
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