メモ11.24/道草次郎
メモ
毎日が出発である。そのことが単純に宝石である。そのことの裏にある暗い河の流れすら光っている。誰かがいる。ぼくは近付く。その人は死んでしまう。僕が近づいたからではなく、その人はその人自身により死んでしまう。そしてぼくが死ぬとしたら、ぼく自身によってである。隔絶というものがある。それは、いつもある。それに意味を付与するのは人間だが、隔絶はただの夕闇にすぎない。それは、いつの間にか立ち込めているものだ。付与された意味が知らず知らずのうちに減衰していく様には、不思議なうつくしさがある。
暗いものはない。考えれば、なにもかもがあかるい。病室は白くあかるい。空もあかるい。LEDライトもあ
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