さよなら、どうせだしね。/月夜乃海花
 
れないんだ。」
兄はいつしかそう言ってました。最初に貴方と会った時、本当にその通りの人が現れると思ってなくて少しぽかーんとしてしまって好きでもないミステリィを好きと頷いてしまいました。いずれにせよ、貴方に近づく予定だったので問題はありませんでした。
私はただ復讐をしたかっただけなんです。
メモの「あの日泣いていたよね」は、その日は記念日ではなく、兄の命日だったからです。知ってましたか?また、写真の男は探偵です。探偵を雇って貴方の情報を全て網羅しようとしていました。
1番悔しかったのは、貴方は悪い人では無く、ある意味本当に普通の人で兄のことさえなければ普通に一緒に居られたということです。でも
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