ふみんふーみん/道草次郎
 
「太陽の失態」午前1時

のんきな太陽が退屈のあまり海を覗いたそうな
するとパラオの海にぽちゃんとおとなしい波を落としてしまったそうな
だから大西洋はいつも時化なのだそうな


「眠りあさく」午前2時

眠りの浅瀬に
生ぬるい潮水

たおやかな
燃えさしの腕

獏の涕
千の春秋

おかしく転げて
まっぷたつ

酔生夢死
捲土重来
薄翅蜉蝣

なむ
四字熟語

一抹の音符
ハラハラハラ

谷底へ
無の深淵へ

くつがえし
ばーん

ほろほろほろと
くるくるくると
言の葉の紙ヒコーキ
旋回
万来
ららばい


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