コトバの剣/服部 剛
テレビを点けたら
そこはアメリカ合衆国
ホワイトハウス前
バイデン推しの国民と
トランプ推しの国民が
まっ二つに入り乱れ
ポリスマン達は眉間(みけん)に皺を寄せて
にらみを効かせる
この娑婆(しゃば)に
あの日
誰もが おぎゃあ と生まれてきた以上
時に闘いは避けられぬ、のか
僕等は傷つけ合う為に生きる、のか
なんてホザけば
ほらもう、この爪が
誰かの心を引っ掻いている
今日だってわたくしは
この朗読会のリングで
コトバを愛する者たちと
コトバを通して闘っている
詩人という名の
役者達も
たった独りの時間には
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