神聖なる合コンの話 (序 その一)/道草次郎
 
 〜序〜
 
 若い頃、男であれば当然のことだが、どうしても誰かとお付き合いしてみたくなった。なので、人生で一度だけ合コンというものに参加したことがある。たしかあれは「読書コンパ」とかいう名の、じつにおかしな集まりだった。

 と、こんな事を書けば、ありふれていそうなそんな若い時の話なんて何を今さらと言われそうだ。それはもっともで、そういう方はきっと早々にこの散文に見切りをつけてしまわれるに違いない。
 けれども、ぼくの事をもう少し知っていただけたなら、この散文ももしかしたらいくらかは面白いものに化けてくるかも知れない。正直、あまり自信は無いのだけれど、とにかく思い出話を少ししてみたい。
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