うすらいだ猫のきもち/道草次郎
 
すっかり落ち込んじゃってさ
というか
その、落ち込むって
今更な感じが
すごくする

厳かな
って言葉つかいたい
ほぼ、じぶんの脳に
まい落ちない

どろん

本を開く
或いは
詩をのぞく
すると
うわっとおもう
うわっ
やっちゃったよ自分
そう。
そゆのもある

気付かないのって
自分だけ

自分だけ…
かもね
でも
それらぜんぶパチモノだなんて
いえやしない
また
いうことのいやしさ
もうそういうのに
埋(うず)もれるの
よそう

たくさんなたくさんな
ライキーな詩
たくさんなたくさんな
詩人たち
夕焼け


焼け
みけ猫の手

語彙を
いや
語いを、もう空にまこう
さらさらーっ

すすスーッて

そしたら
ほら
何かホラっ
海の予感とか
バーベナのトゥクトゥク
とか
大好きなものが
きっと
咲くんだから

はーな

タン・タタン



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