命は軽くて美しい/
月夜乃海花
命がふわりと浮いている
軽く握ってしまえば
潰れて消える蚕のように
歯車は簡単に壊れる
ぎゅっと捻ればそれは
簡単に歪んでしまうのです
命は燃えながら、前を見据えて
必死に走り抜ける
ただ空で光る石は
きっと誰かの生きる意志で
それを指差して
いつか人はああなるのよ
と誰かが囁いて
生まれるのを待つ魂は揺れて
命として生まれ変わるのを
じっと待つだけです
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