はじまりのうた/六九郎
原初
それは祈りであった
木蛇岩月火水
我々はそこに集い
命に触れ
言葉を捧げた
それは祈りであった
祈りは歌になった
我々は一つだった
原初
それは号令であった
我々はそれに合わせ
進み、襲い、突き、落とし、ねじ伏せた
言葉は合図であった
それは勝ち鬨であった
戦は踊りになった
我々は一つだった
我々の祈りと号令は
世界に満ちた
獲物を狩って
クロマニヨンどもを追い払った
我々の祈りと勝利は
世界に満ちた
そして誰もいなくなった
我々は一人だった
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