笑い声。/千翔
指を指して笑われたイメージがわたしには、ひどく似合っているんじゃないでしょうか。
子供の笑い声にむしゃくしゃして、誰かを罵ったりなんて。
かわいそうです。
ある本を適当に読んでいたら。
笑えたことがあります。
悲しかったわけでもなく、辛かったわけでもない。
寂しかったんでもなく、面白かったんでもない。
不条理な笑いが私を襲って恐くなり。
最近、外に出られなくなりました。
日々の中で脱皮できたらいいのにと。
新しい身体がむしょうに欲しくなりました。
ホラー映画の主人公が憎く思えて、持っていたビデオをそこら辺のどぶ川に捨てて、
一人ほくそえみました。
笑いが止まりませんでした。
ひどく捻じ曲がった根性に。
笑いたくない。
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