虚無感/道草次郎
自分の根っこを見つめる
すべての人間への憎悪なのか
すべての人間への深い愛なのか
それらはとても似ている
そういう考えは空想家のすること
憎み愛するのが人間だ
現実家は迷いながら仕方なく生きている
仕方ないながらそこに味わいを見て
青い車と赤い車から
それぞれ女が1人ずつ降りて颯爽と事務所へ歩いていく
女であるというのはどんなものだろう
男と何がおんなじで何が違うのだろう
女の憂うつはすこし男のと違う気がする
女には男のような弱さがないような気がする
これはたぶんただの間違いだろう
どうか許してください女のみなさん
良い詩を書くのが大半は女であるのは何故だろう
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