おもい・したい/あらい
 
ちょっとした花壇の角に
無くしたはずの 鉛筆の
「しん」が
どこまでもモノクロに
「いっせん」を描いている

まがりきれない路地裏を
何となく歩んでいた からだ
誰かが紡いだ意図を
誰かが纏って生きる
誰が為の藍色 透かした紺青
落とした一縷を 先に咲きに辿る

花は

不完全な私を露出するまで
反射して付き纏う。
虹色の蜘蛛の住処に
希望を持ち船出した、凡ての雑音を
ぴんと釣り上げては
余りのことわりに 割り切れない
瞳の奥に およがせた 侭

走馬灯までの距離は近いようで遠く
あなたの空いた穴を 塞ぐばかりに、
入れた時をよじりあわせ
過去と
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