季節の境。/あらい
形代を抱え震えるばかり。
うつろうつしよ
私の瞬きひとつで
消されてしまう 夢で在っても うたかたであえても、
今叩きつける岩礁の滂沱の嵐と意志の拳を握り締めて、耐えうることは、
幾ばくも無い命に誓っても、天に祈りは届かないでしょう。
中程まで現れた心得など何の役にも立たずに、崩れちまった
元から無かったかのように ならないものが口惜しく苦さだけを。
なにかにつけたく 荒れも泣く 天高く快晴でも おそろしいのは
自由に囚われた ものの オチもない 場違いな 秋色の化粧 場違いな化けの皮。
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