デイリーデイリー/あらい
慎ましやかな生活の一部に或る骨壷の裏を覗いては
空っぽの天上に巣食う迷い蛾、天上裏をぱたぱたと回る
裁断の済みには萎れた華のいろ。活けられ、
打ち捨てられた襤褸 やはり衣は黒ずんでゆきます
芽を写し取る諸行は届くはずもない声色を除く
ほど滑稽で はたと游ぎて くらくら
金魚鉢のお口に円居込み酩酊するべき寄る辺ない薄墨に
海藻が巻きついて首を傾げたままで
新しい服に誂えるよう首をすげ替え明日に擬態する
この紋白蝶
秋になっても綺麗な嘘では、居たたまれない蛹のままでいたい
なんだって、みんな騙されてしまうもの
単純な解釈を夜に数え意図を繋ぎゆく
齧れないお星様を空に打ち据
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