詩を書く/無限上昇のカノン
 
長い時間、詩から遠ざかっていて
その間、私は死について考えていた(現在進行形で)
言葉を紡ぎ出そうとしても
頭が回らなくて片頭痛に悩まされる
歳を重ねて自然死が近くなっても
この世界から消えてしまいたい衝動を抑えきれない

不安が私の身体に住み着いて
私を殺そうとしている
不安の正体は分かっているのに
私はそこから逃げ出せない
時間を経て自由になったと思っていたけれど
それは願望でしかなく
現実の私は詩を書くことを諦めていた

長い時間、詩から遠ざかっていたから
詩の書き方すら忘れてしまった
それでも尚、吐き出したい想いがある
死について考えることをやめることは出来なくても
全ては時が解決してくれるはずだと甘い期待をする
空白の時間
私はまた言葉を紡ごう



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