意味教徒/消費者
 
バーガーキングで干し芋のようなフライドポテトを噛みながら
意味に吸われていく自分の人生のことを考えた。戦時中だった。
この芋よりも有意味でありたいという願いは
いまの気力からしても実現可能性からしても、あえかであるように思えた。



店内では明るげな洋楽が流れていて
それは適度に通俗的であることが求められている。
そのことが澱んだ頭でよくわかった。
咀嚼音や客同士の会話を打ち消しつつも
気分に深く干渉しないよう設計されているのだ。



誰もが意味と理由を求めて生きているこの街で
それを損ねたり見失うことは死ぬほど恥ずかしく恐ろしい。
ホームレスでさえも意味の呪
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