月見草のはなびらのようになります/道草次郎
 
死にたいとか
もう投稿やめて完全に詩を捨てますとか
すべてはむなしいとか
疲れたとか
そんなことを白紙の紙に書いては消しまた書くそんな自分に嫌気がさして外に出てみた

そこには大きな月があった

ぼくは生活がしたい
昼、月見草をみただけで信じられないぐらい号泣してしまった
かなりぶっ壊れ気味だ
小ぶりの昼顔がやたら綺麗に見えて冥府に誘っているように思えた

ぼくはやり直したい
このままじゃ死ぬに死に切れない
自分がなんで詩を書くのか自分でもよく分からない
たぶんこの人生を否定したくない
それだけなのだと思う

月はぽっかりと
いつまでも夜を照らし続けていた

死にたい
と殴り書きした紙は今ゴミ箱にある
明日の燃えるゴミ日に鼻紙や生ゴミなんかと一緒に捨てられてしまう運命などとは露知らずに
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