メモ(正直なところ)/はるな
 
生きていてもいいのだと思えるだろう。でもそのために子供をつくるのはあまりに邪とおもう。
それに、わたしは少しずつ折り合いをつけてきたような気もするのだ。
生きていてよいはずがないという考えと戦い続けるのはとても疲れる。考えて考えて考えても、生きていても良いと思えなかった。どんなに数をかぞえても。一生懸命働いても、詩を書いても、人を好きになっても。泣いてる娘を抱きあげる贈りものみたいな時間の外では、わたしはどうしてもだめなのだった。

だからわたしは頭のなかから出て、湯を沸かす。いっとき逃げて、靴をぴかぴかに整える。それを
生活というなら、たしかに悪くはないのだ。

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