メモ(正直なところ)/はるな
 
われたときは嬉しくて嬉しくて、じゃあそうしようそれで良いのだと思った。だけど一人でいるとやっぱり生きていてはだめなのだと思った。自分がだれかのお陰で生きているずるい、悪いものと思った。とにかくまださみしかったので子供がほしかった。やわらかくてちいさくて可愛くて絶対に愛せると思った。そうしてやっとむすめが生まれたときは嬉しかった。はちきれそうな体もぶちあがる血圧もつらくなかった。乳が腫れるのも血が出るのも構わなかった。30分ごとに泣いて眠れないのも離乳食をたべないのも構わなかった。このときのために今までの人生の半分を眠って過ごしていたのかと思った。いつまでも自分から離れようとしないのも可愛くて、息を
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