ゴミ屑箱の中の本懐の澱に棲むミジンコの心臓/道草次郎
なにごともなく
過ごすのさ
ある日にふっと思い出し
箱のなかみを揺らさなきゃ
まだいるかしらん
どうかしらん
そんなことのくりかえし
わたしは小鳥を
逃がさなきゃ
鳥籠という鳥籠の
色とりどりの
小鳥たち
さあ飛んでゆけ
青空へ
戻ってくるな
自由だよ
そんなことのくりかえし
ぶぁ〜ん
ぼくは今ぶぁ〜んと
なっています
とっても
ぬかぬかしている
おとなになりきれやしない
いかーんよ
もう自分を甘やかしすぎて
ぼこぼこしてきてる
ああだめだよん
こんな事じゃ見つからないよ仕事ん
こんなんじゃ
ららららら〜
ら
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)