ゴミ屑箱の中の本懐の澱に棲むミジンコの心臓/道草次郎
人にはピタッとしない
同じ人でもその時々でピタッとしたりしなかったり
ふんわりしたものたちが
霊体の中を
光速度の制限をうけつつも
はいかいする
インターネットは
みかんを入れるオレンジ色の網
それぐらい
ありふれた物になった
なるほどたしかに
光年のむこうの友達へ
ピタッを送りたければ
何万年もかかるんだ
けれども
偉い人が星の海に網の目をかけてしまうかもしれない
そうしたら
光年のむこうの友達へも
すぐにピタッ
でも
どんな偉い人が現れても永久不変なことがある
ふんわりしたものの
頼りなさだ
あるものがある人にピタッ
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